1)天城路
天城路は、静岡県賀茂郡河津町から、旧天城湯ヶ島町(現在は伊豆市に合併)までの道である。昭和61年に、日本の道100選に選定された。中でも、天城山隧道(ずいどう:トンネルの意味)は、通称、旧天城トンネルと言われ、川端康成の名作「伊豆の踊り子」に登場した場所としても有名である。東名高速道路沼津インターチェンジから、45キロほどのところにある。
旧天城トンネルは、標高711メートルの天城峠にあり、河津町と旧天城湯ヶ島町とをつなぐトンネルとして、明治38年に開通、「切り石巻工法」という手法で造られている。平成13年には、国の重要文化財に指定された。 トンネルの周囲は自然が多く、ことに紅葉が美しい。紅葉シーズンには、トンネル両出口で、天城路もみじまつりが開催され、多くの観光客でにぎわう。
そのほかの名所として、天城峠近くには、河津七滝ループ橋という、巨大な2重ループ橋がある。河津町の国道414号線に係るループ橋で、かつて山に沿って国道がつづら折れになっていたものを、道の高低差を二重のらせんで継いで造られたものである。昭和56年に開通した。
河津七滝ループ橋の周辺には、約100本の河津桜が植えられている。河津桜は、早咲きと大島桜緋寒桜との自然交配種と言われており、開花が早く、1月下旬から咲きはじめ、3月初旬まで花を楽しむことができる。毎年、2月10日から3月10日まで河津桜まつりが開催され、河津七滝ループ橋も会場の一部となっている。夜には橋の下で、桜のライトアップも行われる。
このほか、河津七滝(かわづななだる)や、伊豆の踊子文学碑など、見どころは多い。七滝のうちのひとつ、初景滝には、西伊豆の彫刻家、堤達男氏によって制作された「踊り子と私」の像が建てられている。

